2014年09月02日

『刻刻(堀尾省太著)』時間の止まった世界のリアルに迫る

 閉ざされているのが空間ではなく時間であることが違いますが、シチュエーション・スリラーっぽい展開がけっこうワクワクします。先が読めない面白さは「止界術」の秘密が握っています。

 けっこう時間を止めるというテーマはよくあります。超能力で停止するような展開はSFでは少なくありません。しかし実際に時間を止めた時、その中で人はどのように振る舞う事ができるかという考察はあまりなされていないことが多いわけです。時間は止まっているのであれば、空間も止まっているわけですから、その中で人は動く事ができるのでしょうか。停止した時間の中でものを動かすことは可能なのか、可能だとすれば、どういう影響を与えることになるのか、整合性のある理屈の提示はなかなか難しそうです。たいていは完全に時間を停止させるのではなく、時間の流れを極端に遅くして停止しているかのごとく見せることが多いようです。

 『刻刻(こっこく)』は閉ざされた時間の中で人が自由に動くことができるのは、霊回忍(タマワニ)と合体するためとなっています。霊回忍(タマワニ)の正体は現在不明ですが、今後、止界術の謎が解き明かされるとともに、霊回忍や神ノ離忍(カヌリニ、別名管理人)の正体が明きからになりそうです。

 孫を攫われた一家が「佑河(ゆかわ)」で、攫った真純実愛会の総主が「佐河(さがわ)」なのでいずれも、止界術の司る、おそらく実愛会の教義書「大円行記」の著者の側にいたものたちの子孫でしょう。「佑河」に本石が伝わり、「佐河」に「大円行記」が残されたわけです。属石を持っていた間島翔子の大叔母と両家の関係はまだ見えませんが、「佑河」と「佐河」の対立の中で明らかになっていきそうです。

 「佑河」と「佐河」両家の持つ止界の中での特殊な能力は、遺伝子によるものなのでしょうか。謎が集約していくにはまだ巻を重ねないと見えてきそうもありません。血が特殊能力を生むとしたら、間島翔子にも別の役目がありそうです。「じいさん」の空間移動能力は止界の中でさらに止界術を使う方法の応用だと思うのですがどうでしょうか。

 「止界術」によって時間が止められた中で、止界の謎がどのように解き明かされていくのか、今後が楽しみです。おそらく映画化かアニメ化されるでしょう。『刻刻)』は『増刊モーニング2』に不定期連載です。水木しげる、伊坂幸太郎両氏絶賛。マンガ大賞ノミネートの伝奇アクション。現在七巻目まで発行、一巻目は無料です。

◆刻刻[Wikipedia]



刻刻(1) (モーニングKC)刻刻(1) (モーニングKC)
堀尾省太 (著)

Kindle 価格: ¥ 0
(22件のカスタマーレビュー)

佑河樹里は失業中の28歳。家では父・貴文と兄・翼、じいさん三代のダメ男がヒマを持て余している。ある日、甥・真が翼とともに誘拐される。身の代金を渡す期限に間に合わなくなった時、じいさんは佑河家に代々伝わるという「止界術」を使い、世界を“止めた”。 だがあり得ないことに、救出に向かった先で樹里たちは自分たち以外の“動く”人間に襲撃される。そしてパニックの中、異形の存在「管理人」が現れ…

新刊本の続きはこちらから
 

刻刻(2) (モーニングKC)刻刻(2) (モーニングKC)
堀尾省太 (著)

Kindle 価格: ¥ 432
(4件のカスタマーレビュー)

何が起こっているのか把握できず止界を彷徨う翼と幼い真。 一方、樹里は子供の頃、止界に入ったことを思い出しつつあった。あの時に出会った少女・翔子こそ、今回のことの発端であったのだ。 他人を止界の外に追い出すという特殊な能力を発動させた樹里は、止界をもたらした謎の石を真純実愛会から奪取する。目覚めた樹里の異能は、この世界を突破する光明となるのか?

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刻刻(3) (モーニングKC)刻刻(3) (モーニングKC)
堀尾省太 (著)

Kindle 価格: ¥ 432
(5件のカスタマーレビュー)

かつて止界の中で、家族を奪われた間島。再び止界に戻ってきた間島の目的は、神ノ離忍となってしまった家族を捜しだし、解放することにあった。しかし、“霊回忍を追い出す力”を持つ樹里がいなければ、その目的は果たせない。瞬間移動能力を持つ祖父と逃亡を続ける樹里は、そんな間島の必死の叫びを聞く……。そして、佐河の非情な実験により、またも現れる神ノ離忍。緊張状態の中、間島の心は甘く軋んでいた。

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刻刻(4) (モーニング KC)刻刻(4) (モーニング KC)
堀尾省太 (著)

Kindle 価格: ¥ 432
(5件のカスタマーレビュー)

止まった世界に絶望する時、人は神へと変貌してしまう。「神ノ離忍(カヌリニ)」という名の異形の神に。樹里は涙を流す──兄が成す術も無く変化する姿に。間島は虚ろな眼を向ける──父が最後にあらわした真実の姿に。共に自分の家族を救いたいと願う二人の女は憎み合いながらも共同戦線を張る。それは、神ノ離忍を呼び出し、その魂を解放するという危険な作戦であった。

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刻刻(5) (モーニング KC)刻刻(5) (モーニング KC)
堀尾省太 (著)

Kindle 価格: ¥ 432
(7件のカスタマーレビュー)

誘拐された甥・真を助け出すため、祖父、父とともに、時間の止まった世界=止界へと入った佑河樹里。そこでは誘拐を仕組んだ「真純実愛会」の部隊と、止界の守護神「神ノ離忍」が待ち受けていた。佐河の目的は自身が「神ノ離忍」の力を得て人を超えた存在になること。そのためには佑河家はおろか、信者たちも抹殺しようとしていた

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刻刻(6)刻刻(6)
堀尾省太 (著)

Kindle 価格: ¥ 432
(6件のカスタマーレビュー)

永遠の6時59分――森羅万象が止まった世界・止界。その中で自意識を保てなかった人間は、止界の守護神「神ノ離忍(カヌリニ)」となる。それは神の名を持ちながら、あまりに禍々しき姿の者――。神ノ離忍の力に順応し、異様さを増す佐河。その一撃に倒れた飛野は、“異形の者”へと変貌した。新たな神ノ離忍が蠢く時、止界に生じた“歪み”が顕現する。そして佑河家では、ある人物もまた、特殊な能力を獲得した――。

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刻刻(7)刻刻(7)
堀尾省太 (著)

Kindle 価格: ¥ 432
(5件のカスタマーレビュー)

本石の破壊――自らを犠牲にする樹里の“選択”は、止界での戦いの様相を、大きく変えた。佑河家側に寝返った潮見は、これまでの確執を解消すべく、自分の知る佐河について語る。そして明かされる、佐河の“真の目的”――。佐河との戦いを、未だ回避する方法を探る樹里に、潮見はまた、無情な現実を突き付けた。一方、神ノ離忍(カヌリニ)を操る能力を手に入れた真は、貴文と飛野と共に、佐河の行方を追うが――!?

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posted by jin-k0222 at 09:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | お奨めコミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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